フリース生地の表とウラの見分け
●表面・・・モコっとボコッとした荒い感じ
●ウラ面・・・さらっとした見た目ですっきり
んん~本当かな?
逆じゃない?と思ってしまいます。
表とウラの生地アップです。
ねっ、ウラの方が表っぽいですよね~。
そして、近年よく聞くアンチピリングのお話を少々します。
お付き合いをお願いいたします。
ホント、少々ですので。
アンチピリング加工ってなに?
よーく耳にします。
抗ピル加工ともいいますね。
そのアンチとピリングの意味を、ねーさんでも分かるように聞いてみました。
アンチの意味
何か特定の人や団体、物などに対して、嫌い!とか、イヤ!とか、反対、反抗心などの感情を言うそうです。
よーく耳にするのは、アンチ巨人。
これは、単純に嫌いだわ巨人、巨人に反対・・・という感情のようです。
うーん、なんで巨人だけ標的でアンチなの?とも思うのですが・・・。
あとよく聞くのが、アンチエイジング。
エイジングは、年齢を重ねていくうちに老化していく過程のことで、加齢ですね。
なのでアンチが付いたエイジングとは、
加齢(歳を重ね老化)に抵抗したり、加齢による身体の症状を予防して若返るという意味だそうです。
老化防止ですね。
ピリングの意味
こちらは、毛玉そのものの事はピルと言うそうです。
毛玉が発生している状態のことをピリングと言います。
擦れることによって生地にある 短い繊維が移動して、お互いに絡み合ってできてしまう毛玉をピリング。
そして、今回のアンチピリング加工フリース生地。
【アンチ】=イヤ・反対・反抗心
【ピリング】=毛玉が発生中!の状態
毛玉がイヤ!な加工。
毛玉になりにくい加工の生地。
なので、アンチピリング加工は毛玉が出来にくい加工ということになりますね。
うーーん(-_-;) むりやり感があるわ・・・。
ちゃんとピリング検査(毛玉検査)とかやっている検査機関もあるそうです。
なんだか化学っぽい難しい樹脂を付けて、ケバ立ちを少なくしたりするんだそうです。
ありがとうございます、専門の方々!です。
さっぱりですが、これからも研究を宜しくお願いいたします。
⦿餅屋は餅屋⦿ ですので、私たちはこれを生かして、思いを込めつつ製品作りをしていきます。
生地の準備をしてカット
それでは、この生地で犬服作りを始めます。
今回は、アンチピリング加工のフリースを首周りとそで周りに使います。
首やそではワンちゃんの動きでこすれ合います。
なので、今回勉強した毛玉防止加工のフリースを使ってみます。
服の全部に使ってもいいのですが、静電気が結構でるようなので、部分的に使うことにしました。
なんてったって、静電気はキライなもので・・・。
そして、からだの部分は裏起毛のこちらの生地を使うことにしました。
ワンちゃんの体に触れる部分は、いつものように帯電防止メッシュの生地を2枚合わせで縫い付けます。
冬は、帯電防止メッシュがいいんですね~!
そして、最近また “はるお君” のサイズがBIGになりました。
7歳を超えてまだ成長する気まんまん(-_-;)
なので、採寸して 型紙作って。
生地をカットして、胴体の部分だけ2枚合わせで、帯電メッシュを合わせます。
そして、本体を縫い合わせる前に自分なりのデザインなどがあれば、先に縫い付けてしまった方が仕上がりがきれいです。
仕上がりにアクセントをつけるならポケットが一番!
背中の部分の柄がさみしいので、ポケットをワンポイントで付けてみましょう。
例のフリース生地にポケットの型紙をあて、縫いしろを付けないでカットします。
フリース生地は、ほつれが無いのでカットしたままでOKです。
そうですね~名前を刺しゅうで入れましょう!
相変わらずの、ブラザー刺しゅうミシンです。
接着芯は、剥がすタイプか 水溶性シートが良いかと思います。
縫いあがった後に渡り糸をカットして、シートを取り除きます。
カットした糸の始末が気になる場合は、ほつれ止めをウラ面にちょんと1滴やっておくと良いでしょう。
過去の刺しゅう記事はこちら
Yahoo!ショッピングで「KAWAGUCHIほつれ止めピケ」を検索
ポケットの上部分は、洗濯や年月が経ったりで、そのうちに伸びてしまいます。
なので、フチテープを縫い付けてしまいます。
今回使ったのは、JUKIのバインダー押えです。
バイアステープを4つ折りにして縫い付けることができます。
バインダー押えの記事はこちら
それを好きな場所へ、好きなステッチで縫い付けます。
今回は、赤い糸を選び ジグザグ縫いで付けました。
このとき、内側のメッシュ生地は一緒に縫い付けない方が、きれいな仕上がりになると思います。
犬の動きでメッシュのズレが気になるようでしたら、一緒に縫い付けても良いかと思います (^^)
決まりはないので、好みで良いです。
※簡単ポケットの作り方の記事はこちらにあります。
≪おしらせ≫
今回は、いつもと作製手順を変えています。
こちらの手順の方が作りやすいかもしれないですので、参考になればうれしいです(^_-)
犬服の縫い合わせ開始
おおまかに、作製手順を書いておきます。
1・片方だけ肩部分の縫い合わせ
2・首部分のフリース縫い合わせ
3・前胸のゴム部作製+ゴム入れ
4・片方だけのフリースそで付け
5・首を輪っかに縫い合わせ
6・残りの肩部分のフリース縫い合わせ
7・背中のすそ部分のフチテープ付け
8・わきの縫い合わせ
1・片方の肩の部分を縫い合わせます。
そして、肩部分ですが一応こんな風に縫い付けてみました。
①直線縫い
②ロックミシン の順番が楽ちんです。
空環の処理のしかた
また、過去記事にもありますが再度、簡単にですがロックミシンで縫い合わせたときの空環(からかん)の処理ものせておきます。
端っこは 縛ってもいいのですが、今回の肩部分の場合は
こうです。
肩部分の空環の処理を縛ってしまうと、玉っころがどこかに残ってしまいます。
着用時にゴロゴロっとするので縛りません。
2・首部分にフリース生地を付ける
首の部分で使うフリース生地を2つ折りにします。
ウラが内側です。
それを胴体の生地の首のラインに合わせます。
ここを縫い合わせます。
あればロックミシンで、なければジグザグでもかがり縫いでもOKです。
3・お腹部分はゴムタイプがおすすめ
それでは、前胸のお腹部分にゴムをいれる作業です。
ここはゴムなしの犬服も見かけますが、個人的にはゴムで少しだけ絞った方が、しっくりくると思っています。
なるべく簡単にいきましょう!
下の部分のほつれ防止は、ザッとロックミシンで縫います。
このときの空環の処理は縛っちゃっても良いです。
ワンちゃんに触れない場所ですので。
簡単ゴム通しのやりかた
ウラにして、ゴムを合わせます。
ゴムの長さは、全体の長さの3分の2にしています。
全長が30センチなら20センチのゴムを用意します。
次は、ゴムの1ヵ所、端っこを縫い付けます。
端から、ゴム幅で3本目くらいにおいて、ジグザグに縫い付け。
次、生地を巻く(折り曲げる)のですが、ゴムは一度どかしておきます。
巻く幅(折り曲げる)は、ゴムが通る幅にしてください。
で、ダァーっと縫います。
こんな感じです。
まだゴムはどかしたままです。
次はゴムを通します。
ゴム通しは色んな種類があるので使いやすいものにしましょう。
ちなみに、ねーさんは昔からこれ。
Yahoo!ショッピングで「KAWAGUCHIひも通し」を検索
ゴムを挟んでから、小さなこれをスライドしてロックします。
今度は、ゴムを挟んでいない反対側のゴム通しの先っぽを通します。
端っこまで通って出てきたら、ゴムごとクリップで止めてしまいます。
そして、クリップの右側をジグザグで縫い付けてしまいます。
こんな感じになりました。
4・片側のフリースそで付け
今度は、片方だけそでを付けます。
そでも首と同じフリース生地です。
先に、本体のセンター位置にフリースのセンター部分を合わせます。
次は、端っこを合わせます。
縫い合わせます。
これは、首部分と同じでロックミシンでダダーーっと。
赤い矢印のラインを “ぐるり” と仕上げます。
これは、そでが輪っかになってから縫い付けるの(筒縫い)は、結構大変です。
なので今のうちに縫ってしまいます。
ロックミシンで1本針2本糸チェーンステッチ縫いの仕上げ。
首やそでは伸び縮みしたほうが、ワンちゃんが着替えやすいからです。
ロックミシンが無い場合は、生地を伸ばし引っ張りながら直線縫いで縫うと良いです。
【表面】見た目、直線縫い
【ウラ面】チェーン(くさり)のような縫い目
5・肩の縫い合わせと首(輪っか)の仕上げ
残りの肩部分を縫い合わせてしまいます。
ここを縫い合わせると、必然的に首部分は輪っかになります。
縫い合わせた後、仕上げがゴワっとしないように1本縫い付けます。
首部分、仕上げアップ。
6・残りのそでのフリース縫い付け
そして残りのもう片方のそでを、初めと同じように縫い付けます。
仕上げも縫ってしまいます。
チェーンステッチ。
7・背中面のすそ仕上げ
いつもの冬服だと、すそ部分はほつれ止め処理をしたあとに内側へ折って縫い付けていました。
でも、今回はフチテープにしてみました。
なぜって?
ふらっとろっくミシンの糸調子が安定してきているので、楽しくなっちゃって(^^;)
さて、ここまでの全体の感じがこちらです。
8・わきの縫い合わせ
最後はわきを縫い合わせます。
ここは、先に直線縫いで合わせた方が楽ちんです。
縫いズレが防げます。
その前に、生地が柄物の場合は柄合わせをします。
実用ミシン、直線縫いで縫い合わせます。
なぜ伸びない直線縫いかと言うと、
この部分は伸びなくていい場所、というのと強度がほしいの2点です。
ワンちゃんが着替える時は基本、横は伸びがほしいですが、縦は伸びなくても不自由はありません。
それだったら強度がある糸を使い、普通の直線縫いにしようと思いました。
ちょっと “ひと手間”
そでのフリース部分の角を斜めにカットします。
これをやるとやらないでは、仕上がりが微妙に違います。
着ているわんちゃんが、知っています。
最後はロックミシンで縫い合わせの仕上げをします。
完成しました。
まだまだ成長中の “はるお君” は、ゆったりと作りました。
ちょっとゆったりしすぎたかな?
“やよい君” はいい感じね。
ポケットもワンポイントで良い良い(^^)/